剣道具修理 Feed

2008年1月30日 (水)

修理実例(面の一・その5)

こんにちは。田原剣道具店WEB担当・田原です。

いやすっかりご無沙汰をしてしまいました(汗)。元日の更新時の告知通り、今現在は前橋店店長として沼田の自宅から前橋に通い詰な訳ですが、「どんなに急いでも約1時間」の道のりはやっぱり遠いです。メリットも無い訳ではないのですが。

割と残った実務が多い(しかも掘り返すと洒落にならないような事が出てきたりする)為、例の如く多忙な日々を送っておりますが、継続するつもりはありますのでこれからも宜しく御願い致します。

それと、このブログを見て何人かの方から「面修理が終わらないぐらい忙しいのですか?」と言うご質問兼暖かいお言葉をいただきましたが、基本的にこのブログで扱っている修理は終わった後に写真を整理して載せておりますのでご安心下さい(何を?)。改めてこの場を使いましてお心遣いへの御礼を申し上げさせていただきます。ありがとうございます。

さて、さっそくですが面修理実例を再開させていただきます。今回は前回の「面金の仕込み」に続いて「顎の仕込み」を行います。

まず、分解した際に外した顎は縫い止めた跡や汗による腐食などもありますので、しっかり補強します。大体顔にかいた汗は地を伝わって顎の内や裏側まで染み込みますので、どうしても乾燥がし辛い為、分解すると顎裏側の上部が無くなってる事もあります。

2007120101

 

今回はそこまでひどくも無く、上側に少々厚めに鹿革を当てる事で済みました。

 

次に面金に取り付ける為の生皮を用意します。生皮は乾燥したものを水で戻して加工します。

2007120102 水で戻す前の顎付け用の生皮です。これを戻して柔らかくしてから型で切りぬいて形にします。

 

 

2007120103

2007120104_3 抜いた生皮に穴を開けて、顎に飾り糸で固定していきます。糊の類は使いません。

 

 

2007120105  

前回(面の一・その4)で仕込済みの面金に、生皮を付けた顎を取り付けます。縒り糸でしっかりと縫い止めます。

縫い止めた後、ゆっくりと乾燥させながら形を出していきます。エッジの立った顎皮の形はこの段階で作ってしまいます。

2007120107  

生皮が乾燥して取付が完了した状態です。この状態でも顎はまったくぐらつかないように完全に固定してあります。

 

 

と言いますか、これがこの後の面の組み立ての基礎になるので、かなりしっかりと組む事に気を配ります。

修理の請負の中には「顎の差し替え」と言って、完成済みの面の顎が折れたり(または気分で模様替えしたいとか)して分解しないで顎のみ差し替える作業も出来ます。

が、どうしても無理があると言いますか手順的にそぐわない作業ですので、一から組み立てるのよりはどうしても今一つな点がある事をご注意くださいませ。

2007年11月20日 (火)

修理実例(面の一・その4)

こんにちは。前回より2週間以上あいてしまいました(汗。

まあ、遊んでいた訳では無くて、年末にかけて割と忙しくこっちにまで手が回らなかった、と言うのが正しいのですが。

前回までで大体分解が終わりましたので、仕込みと組み立てに入ります。

今回は土台となる「面金の仕込み」を紹介します。面金は顎・内輪部品だけでなく面布団まで固定する土台になる、まさしく面の基礎と言ってもいい部分ですのでしっかりと組み立てる必要があります。

まず、仕込みに入る前に、前回最後で外し終わったチタンの面金を洗って汚れを良く落としておきます。それから、土台となるクッション部分をつけていきます。

20071103  私はこうした荒めの麻紐をまとめたものを使っています。多いのは藁を束ねたもの、韓国製や中国製の安いものですと編み込みのナイロンロープを使っているものもあります。

 

 

2007110302 これを面金の輪の部分に当て込み、ほぐしたナイロンテープを巻いて固定していきます。最後に固まりが出来ないように処理して、土台の下地作りは完成です。

 

 

2007110303 下巻きが終わった土台です。これから更に紺生地をその上から巻きつけます。

 

 

2007110304 右が巻きつける紺生地です。幾重かに重ねた藍染生地を面金に合わせて輪にしたものです。これを巻き込むように縫い止めます。

 

 

2007110305 面金仕込みの完成品です。かなりがっちり組んであります。

 

 

当店の仕込み(と言うか私が教わった仕込み)がかなりしっかりしたやり方であるのは間違いない所です。他の所では藁束を巻くのに生地を使って巻く事で、下巻きと生地巻きを同時にする形の方が多いです。

藁でなく麻を使うのは麻の方が丈夫だからです。藁製の中芯は水分の入り方や経年による劣化で腐食しやすい為、面の中芯を可能な限り丈夫に作るように心がけた結果でもあります。 

さて、次回も仕込みを進めるつもりだったのですが、その前にちょっとした告知他寄り道をしますので、今しばらくお付き合い下さいますよう御願い致します。

2007年11月 3日 (土)

修理実例(面の一・その3)

こんにちは。田原剣道具店WEB担当田原です。

「面・仕立て直し」作業第3回目、予定通り面の「分解」作業の後半を紹介したいと思います。

まず、面布団に縫い付けたままの縁皮を外していきます。

2007102704 このように、出来る限り面布団を傷つけないように止め革を切り取りながら、面布団の側に残した縁皮を外していきます。

 

 

2007102705 縁皮をすべて取り外した状態の面布団です。使い込まれた防具には仕立てた時の形状もさる事ながら、使用した人の型が残ります。

その為、分解しても面布団は素の状態には戻りません。 

 

 次は布団以外の部品を分解していきます。具体的な手順としては、内輪天地面金側に残った縁皮の順に外していき、最後に面金と顎を取り外す事になります。

2007102707

 面金・内輪・天地・顎をすべて取り外した状態です。今回は汗の入りも少ない為、これらの部品はそのまま使います。ただし、面金に巻かれている土台や、顎裏の付け根などは補強・交換します。

 

 と言うのは、顎裏や面金の土台は、汗などでどうしても一番負荷がかかる為です。今回は顎裏を革を当てて補強、土台は一から巻き直す事になります(通常の仕立て換でも、土台は再利用を考えません)。

2007102706 土台の表生地を外し終わった後の面金です。白く見えるのはナイロンロープを伸ばしたもので、芯になっているのは麻紐です。

面金は面の全部品の取り付けの基盤になります。その為、輪の部分に藁など(当店では麻紐)を取り付けて土台を作ってあります。この土台も取り外します。

 

2007102708 全部外し終わった後の面金です。チタン製と言うのもあってか、殆ど痛みなどはありません(少し錆がういている所はありますが)。

 

  

 

仕立て直し(に限らず分解含む修理)の際、どうしても「開けて見たら使えなかった」という状態が判明する事がございます。面ですと汗がたまりやすい内側の部品(特に古い鉄面金ですと汗で錆る為輪の部分が腐食しきる事がありますし、初期の軽合金製の面金ですと輪の部分が折れている事もあります)などにこうした事が多いです。

修理のご依頼の際、そういう事もあると言う事を念頭においていただければ幸いです。

2007年10月27日 (土)

修理実例(面の一・その2)

こんばんは。田原剣道具店WEB担当田原です。

「面・仕立て直し」作業第2回目の今回は、予定通り面の「分解」作業の前半を紹介したいと思います。

2007102701 まず顎垂と、顎と面布団を固定している乳革を外します。ここの乳革は時折汗や負荷で切れる事がありますが、ここだけ直す事も可能です。

 

 外したら、面布団をひっぱりつつ革包丁を当てて面縁皮を裂いていきます。この時、面布団を面金に縫い止めている糸も外して、必要以上に布団が傷まないよう注意しながら裂いていきます。

2007102702 面縁皮を裂いている途中です。一度漆がのった生皮は水で戻す訳にも行かないので、硬いまま裂いていきます。

布団の他、使える部品は全部使う事になっていますので、この時点ではまず「面布団とそれ以外」に分解する事になります。

 

 

2007102703  「面布団」と「それ以外(面金、内輪、天地、顎)」を外し終えた状態です。

 

 

 ここから今度は、「面布団に残った面縁皮」を外し、「それ以外(面金、内輪、天地、顎)」をさらに部品単位で分解していきます。

今回は「可能な部品は極力使う」「面自体はさほど年数が立っていない&部品も極端な痛みは無い」と言った点を考慮し、部品を極力傷つけないように分解しなければいけません。とは言え、手順に特に違いが有る訳では無く、「部品交換」がある面でも分解や組み立ての手順は完全に同じではあります。

次回は分解作業の後半です。

2007年10月19日 (金)

修理実例(面の一・その1)

こんにちは。田原剣道具店WEB担当田原です。

前回より大分開いてしまいまして申し訳ございません。前々回(10/7)にもちょこっと書いた店の活動がやたら難儀な事になっているのと、あと純粋に修理仕事が多くてブログまで手が回らない状態になっておりました。

正直、しばらくはこのペース(ブログ更新が週1前後)での運営が続きそうです。出来る時と出来ない時の差が激しいのはこの商売に限らないとは思うのですが、如何せん仕事が手仕事メインな上に、それ以外を特盛追加と言う状態ではどうしても更新は控え気味になってしまいます。

まあ、それはさておいて、今回から「面修理の実例」を掲載致します。それも大修理「仕立て直し」です。大分長丁場になると思いますが、お付き合い宜しく御願い致します。

2007101101 これが今回預かった面です。当店で仕立てた手刺一分五厘(1.5分)の面で、通常のサイズよりやや小さい作り(面金が通常14本ではなく13本)になっています。

 

 

2007101104 面の裏側です。面紐の当たる部分の布団が擦れて、中の赤毛布が露出してしまっています。

 

 

2007101103 頭の部分、中央よりやや右側の面縁皮が切れてしまっています。また同位置の面布団も革が擦れ切っています。

 

 

面縁皮がこう言う風に切れた場合、ほとんど修理のしようがありません。面縁に使われている生皮(きがわ)は素の状態ですとかなり硬い素材ですので、小手・手の内の修理のように当ててなんとかする、というのが殆ど出来ないのです。

無理やり紺革(または生皮)などで補強する、と言う事も出来なくも無いです(ぶっちゃけ労力とコストの割りに結果が伴わないのでお勧め出来ません)が、今回は依頼もあったので素直に分解して一から「仕立て直し」となります。

その際、問題のある部品はその都度修理して、可能な限り使う方向で進めます。そうする事でコストをおさえる事になるのと、使用者の方の使用感を可能な限り生かす事も出来るからです。ただし、部品の状態がある程度しっかりしていないと出来ませんが。

次回は分解作業に入ります。

2007年10月10日 (水)

修理実例(小手の二・その2)

こんばんは。田原剣道具店WEB担当田原です。

風もだいぶ冷たくなり、すっかり秋らしくなってきました。前橋はまだそれなりに暖かい日も多いのですが、沼田はこれから一気に寒くなるんですよね。

まあ、まだ秋真っ盛りで果樹園や行楽地等はそこそこ賑わっているようです。私は行く暇がありませんが。

気を取り直して、「修理実例・小手の二・その2」を始めます。前回は左小手のほつれをまつり直しました。今回は右小手の修理を行います。

2007100901 右小手手の内のアップです。手の平の先に大きな穴が抜けています。

ので、これをクラリーノ革を当てて「穴当縫い」をします。

 

 

2007100902 「穴当」が終わった所です。

左小手の縁のまつり直し同様、革が比較的良い状態だったので、そこそこの大きさで収まりました。

 

これで両手の修理が済みましたので、「藍染直し」を小手全体に施します。

「全体に」と言ったのには訳がありまして、修理状態とお客様のご希望によっては部分染めのみの作業もする事があるからです。まあ、今回は「全体に満遍なく・一度のみ」染直しを行いました(当然クローム革の小手頭にもです)。

2007100903 「藍染直し」が終わって完成した小手の表側です。修理前と比べるときっちり綺麗になっています。

 

 

2007100904 完成品・裏です。

 

 

 

今回の小手修理の内訳ですが、「右小手・手の内の穴当(¥700)」「左小手・縁革まつり直し(¥サービス)」「藍染直し・軽(¥1,500)」で、合計¥2,200になります。

「藍染直し・軽」と通常の染直しの違いはそのまま作業手順の差だと思っていただいて結構です。つまり、通常ですと藍染の手順は『染直し>乾燥>再度染直し>乾燥後,、状態を見て染まりが浅かったら再度染直す』と間に乾燥をはさんだ上で最低でも2回は藍染を行います。

軽の場合は仕上がりの状態によらず1回の藍染で終わりです。半乾きぐらいの時にあまり極端な染めムラが有れば調整はしますが、乾燥自体は1回で終わりで乾燥させた後に染め直し作業は致しません。

今回のクローム頭の小手は比較的状態が良く、深い傷も無い為綺麗に直りました。が、実はクロームの小手は修理が難しい小手でもあります。

と言うのも、クローム革と呼ばれるこの手の光沢合成革には割と色々な種類があり、そのタイプによっては直そうにも針を通せない(裏地がザク織の生地だったり、経年劣化で硬化して、通す端から裂けるものもある)ものがあったり、経年劣化によって革の状態がひどく極端な事が多い為だったりします。

後は単純に値段が安い(普通に1万切りますから)ので、徹底して修理して使う程の製品ではない、と言うのもあります(一回ちゃんとした上質の材料で、「一見するとクローム小手」その実上級品、と言う小手を作ってみたい気もします。ただ表に光沢のあるタイプの革はどうしても経年劣化も含めて痛んだ時に手直しし難いのが難点です)。

2007年10月 7日 (日)

修理実例(小手の二・その1)

こんにちは。田原剣道具店WEB担当・田原です。

ちょうど1週間空けてしまいました(汗)。垂修理実例が終わって、少し気が抜けた所も無くも無かったのですが、まあそれだけで無くて、店絡みで大きい動きが起こっておりまして、それで忙しかったってのもあります。

今はまだ詳しい発表は出来ませんが、詳しい内容が決定次第HP・ブログ両方で告知致します。

さて、今回は「垂修理の一」の前に載せる予定でした、小手修理を実況しようと思います。小手の1回目は大修理でしたので、今度は軽めの修理です。

2007100701 やや年季の入った、クローム革頭の小手です。

 

 

 

2007100702 左手の内に大きな穴が開いています。また右小手の縁の一部がほつれて外れています。

年季は入っていますが、極端に劣化している所は少ないので、修理個所は「右小手・手の内の穴当」「左小手・縁革まつり直し」だけです。

ただし、使用者が中学生でそれなりの練習量があるので、補強と見てくれの直しも踏まえて「藍染直し」も行う事になっています。

2007100703 左小手頭のアップです。小指側の縁革のまつり縫いがほつれてはじけてしまっているのがわかります。

革自体はそれほど劣化していないので、素直にほつれた所をまつり直します。

 

2007100704 まつり直しが終わった所です。

革が経年の割に丈夫だったのでこれで済みましたが、手の内革か縁革のどちらかが、もう少しもろかった時は綺麗にまつり直しが出来ません。針を通す端から革が切れてしまうので。

この手の直しはサービスで出来る範疇(他の修理がある時で、あまり大きくない時はサービスの内に入れてます。大きかったり、これだけだったりした時はダメ)の割に補修と言う意味では効果が高いのですが、如何せん『修理対象の防具の状態』に大きく左右されるのが難しい所です。

今回はひとまずここまでにさせていただきます。

2007年10月 1日 (月)

修理実例(垂の一・その3)

こんばんは。今日は色々あったのでちょっと疲れました。

流石に2時間ぶっ続けで歩きとおすのはきつかったです。日頃運動していませんからねえ・・・。

それはそうとして、垂修理の実例・完結編です。前回は両側の紐をそれぞれ垂に取り付ける所まででした。

2007093007 右紐を取り付けた部分に、上から合成(クラリーノ)革を巻いた所です。ここを今度は縫い止めていきます。

 

 

2007093008 縫い止め終わった状態です。今回はミシンの調子が悪かった為手で刺しています。また、切れかかった所を剥き出しに出来ないので、少し長めに合成革を巻いてあります。

同じように左紐も巻いて縫い止めます。

 

2007093009 左紐が縫い止め終わった所です。

紐が直った所で、縁クローム革の穴が空いた所も直しておきます。

これで今回は完成です。

 

2007093010 これで、今回の垂修理は完成です。

今回の垂修理の内訳は、「右紐の補強(¥500)」「左紐の交換(¥1,000)」「大垂・クローム縁革の当縫×2(¥500×2)」で、合計¥2,500となります。

今回は軽修理のみで藍染めやクリーニングなどはやっていません。時間の都合もありましたが、少年用で基本的に高い物ではない事(新品定価で¥6,500。角革やモールも入っているので割と良いものだったりします)や、使用しているお客さんがまだ小さく、これから自分の防具を買い換えるかもしれない点を考慮した上で最低限の修理となっています。

無論それだけでなく、経年の割に修理が必要な個所が少なかったのも大きいのですが。

次回は小手の軽修理にしようと思います。

生業ですので早々修理がらみのネタが切れる事は無いと思うのですが、それでも毎回修理と言うのもなんですので、このページをご覧の方でもし剣道具について何か知りたい事がある方はお気軽にご要望くださいませ。

2007年9月30日 (日)

修理実例(垂の一・その2)

こんにちは。垂修理の実例・2回目です。前回は修理個所を写真で示しただけでした。

ので、早速今回は修理内容を説明したいと思います。

2007093004 巻いてある革を外して右垂紐を取り外した状態です。

 右紐自体はあまり酷く壊れている訳でない(付け根の端が少し切れ始めているくらい)ので、こちらは外した紐をそのまま使う事にします。

 

外した右紐を、切れたところが上手く掛かるように垂の端に被せます。被せた後に紐(と破けた部分)をかがり止めてしまいます。

2007093005  被せて破けた所をかがり止めた所。この上から革を巻いて縫い止めるのですが、ひとまず左紐に移ります。

  

  2007093006

左紐を外した所です。こっちは半ばほどまで切れてしまっています。また切れた所の生地がほぐれてしまっている為 、こちらは新しい垂紐に交換する事にします。

 

2007093011 新しい垂紐に交換した所です。  生地の状態にもよりますが、大体1/3~半分ぐらい紐の付け根が切れていると交換した方が良いと思います。

紐は割と負荷が掛かるので、大丈夫なように見えて意外と危ない時があります。切れ目が出来ているとそこからあっさりぶっつり切れる時もありますので、コンディションにはご注意ください。

この後紐の付け根部分に革を巻いて縫い止めれば完成です。完成写真は次回へ。

修理実例(垂の一・その1)

こんばんは。WEB担当田原です。

さて、前回一段落ついた「修理実例」ですが、実はちょうど垂の軽修理が入りましたので、予定していた小手の軽修理の代わりにこっちを実況しようと思います。

小手>小手と続くよりメリハリも多少つきますしねw

2007093001 

 

今回の修理はこちらです。少年用の垂になります。大分古いものなのであちこち痛んではいますが、使っている子が始めたばかりなのもあってもう少し持たせたい、と言う事で修理の運びとなりました。

2007093002  

右紐の付け根部分が軽く切れ始めています。

 

2007093003  

左紐は半ばまで切れています。また大垂のクローム縁革に穴が空いてしまっています。

 

何分にも大分使い込まれている垂ですので、あちこち痛んではいますが、今回はスケジュールの関係もあって、「右紐の補強」「左紐の交換」「大垂・クローム縁革の当縫×2」と言った大きい修理のみと決まりました。

次回は垂の紐部の修理を実況致します。